2026年3月18日、東京・虎ノ門。世界190か国で使われるWebプラットフォームの共同創業者と、AIでシステムを作るBase44の創業者を前に、SOFTDOING株式会社 代表取締役/CEO 柴田祥悦がマイクを持った。
質問は一つだけだった。「日本で、Base44のサポート体制はどうなるのか」。
岩手県北上市に開くAIスクールは、この問いへの答えの上に立っている。
公開質問 — 完全招待制イベント、東京エディション虎ノ門
新製品「Wix Harmony」およびBase44の日本ローンチを記念し、Wix共同創業者兼CEOのアビシャイ・アブラハミ氏と、Base44創業者兼CEOのマオール・シュロモ氏が来日。招待制で開かれたエグゼクティブイベントに、弊社代表の柴田祥悦が参加した。
ハイライトはQ&Aセッション。柴田がシュロモ氏に投げたのは、日本市場でのサポート体制という、地方でBase44を実装する側にとって最も切実な論点だった。
FIELD RECORD
FIELD RECORD我々は既に、岩手の建設業・製造業・士業の現場でBase44を使って業務システムを作り、動かしている。ツールの性能は現場で確かめている。確かめられていないのは、日本語で、日本の商習慣で、詰まったときに誰がどう支えるのかという一点だった。
シュロモ氏の回答は、Base44が日本市場をどう見ているかを具体的に示すものだった。パートナーと一緒に伸ばす——その姿勢を、資料ではなく本人の口から確認できた。
OFFICIAL PARTNER / JAPANBase44公式パートナーは、日本国内企業で4社。
東京2社、大阪1社、そして岩手県北上市のSOFTDOING株式会社。北海道・東北ブロックでは、弊社が唯一のBase44公式パートナーです。(2026年8月時点)
あの場で日本のサポート体制を問えたのは、代理店として売る立場ではなく、地域の企業に実際に導入し、運用まで面倒を見ている当事者だからである。
レセプション —
「ハッカソンをやろう」
イベント後のレセプションで、シュロモ氏と直接話す時間を得た。
伝えたのは、2026年10月に北上市西口駅前ビルへ開校する NEXT GEN AI SCHOOL の構想である。Base44で作る業務システムを地域企業の標準的な道具として定着させること。そして地元の大学生と連携し、実際に動くものを作れる開発力を岩手で育てること。売り物のスクールではなく、地域に人材が循環する仕組みを作りたい、と。
FIELD RECORDこれに対しシュロモ氏は、ハッカソンなどのイベントを通じてBase44の可能性を広げ、その普及に共に努めていきたい、という趣旨の言葉をくれた。
イスラエルから世界を獲った起業家が、岩手県北上市という地名を前提に「一緒にやろう」と言った。
この一言は、開校準備の優先順位を変えるだけの重さがあった。学生を巻き込むハッカソンは、構想から実行計画に格上げされている。
北海道・東北で唯一の公式パートナーであるという立場は、肩書きとして飾るものではない。この地域でBase44が根づくかどうかの責任が、弊社に集まっているという意味である。
さくらインターネット東京支社 —
「どこで動かすか」まで教える
FIELD RECORDもう一つの訪問先は、さくらインターネット株式会社 東京支社。3つのテーマを聞きに行った。
- 01 / ガバメントクラウド
- 国が認定した国内事業者のクラウド基盤。自治体や行政の案件で何が求められるのか、要件の実像を確認した。
- 02 / さくらのクラウド
- 1台から始めて大規模運用まで伸ばせる構成。卒業後、自社の規模で無理なく回せるかを判断する材料になる。
- 03 / さくらAI
- 国内で完結するAI基盤。データがどこに置かれるかを自分で選べる意味を、受講生に体感させたい。
弊社の受講管理システム「クラウドキャンパス」は、この議論を経て自社環境に構築済みである。世界の大学で使われるオープンソースLMS「Canvas LMS」をセルフホスティングし、その上にAI学習特化のカスタマイズ(Jupyter Notebook連携)、プロンプト演習管理、学習ログの可視化ダッシュボードを自社開発した。
既製サービスを借りれば、何を測れるかは提供元の決めた範囲に縛られる。自社で構築したからこそ、何を測り、どう補強するかを弊社が決められる。受講者の学習データを外部サービスに預けずに管理できるのも、この選択の結果である。
作ったものをどこで動かし、誰がデータを持ち、いくらかかるのか。
NEXT GEN AI SCHOOLでは、卒業後の運用先としてBase44環境、国産クラウド、海外のパブリッククラウドの3つを比較し、自社に合うものを選べるところまでを学習範囲に含める。自分たちが国産クラウドの上で実際に運用しているからこそ、教室で語れることがある。
北上の教室が、
世界とつながっている理由

我々が世界最高峰のプロダクトの当事者に会いに行くのは、写真を撮るためではない。
地方の中小企業がAIで業務を変えられない理由は、道具がないことではない。道具を評価し、選び、運用する人が社内にいないことだ。だから我々は、道具(Base44・Wix Harmony)と、それを扱える人材を、同時に地域へ届ける。
そのために、道具を作った本人にサポート体制を直接問い、動かす基盤を自分の手で構築し、運用している。教室で教える内容の一次情報を、伝聞ではなく自分たちで取りに行く。それがNEXT GEN AI SCHOOLの準備の仕方である。
2026年10月、北上市西口駅前ビル1階に16席の教室を開く。開校・企業研修について相談する ↗
